祟り(たたり)とは、神様や霊魂などの存在が人間に災いを与えることです。
天変地異や病気の流行、厄災など普通では考えられない状況になると、「祟りだ」といいますよね。
もともと「祟り」とは、神様が人の前に「顕つ(たつ)」という意味だそうです。
つまり見えない存在が姿を現すことをいいました。
祟りの話で知られる菅原道真とは、どんな人物だったのでしょうか。
菅原道真はどんな人?
九州・太宰府天満宮や京都・北野天満宮に祀られています。
菅原道真は平安時代の貴族で、学者でもあり、政治家でもあった人です。
宇多天皇に重用され、右大臣までに上り詰めました。
しかし左大臣・藤原時平の陰謀により九州・太宰府に左遷され、2年後に亡くなりました。
菅原道真の死後30年以上にわたり、都では天変地異が多発します。
菅原道真の祟りは本当?
まず3年後に、道真の後任として右近衛大将に就任した藤原定国が謎の死を遂げる。
それから2年後、道真の左遷の陰謀に加わった藤原菅根が雷で打たれ亡くなります
その翌年、敵だった時平が37歳で突然死。
都では疫病が蔓延し、その後有力者たちが何人も不審死を遂げました。
極めつけは清涼殿落雷事件。朝儀の最中に宮中の清涼殿に雷が落ち何人もの要人が亡くなりました。
それを見ていた醍醐上皇までもがショックから立ち直れず、3ヶ月後に崩御。
学問の神様として祀られた理由は?
道真の祟りを恐れ、その魂を鎮めるために京都に北野天満宮が創設されました。
その結果、道真の怨念はおさまり、慈悲の神、学問の神様として信仰されるようになりました。
天変地異を起こすような祟りを起こしたとしても、それを鎮め、祀り鎮めると、ご加護をもたらす良い神様に変わる・・・
人間にも同じようなところがあります。
悪い部分があっても清め、穢れを祓っていけば、本来の良い魂が表に出てきて、運が開けていく・・・
人間も神様も似たところがありますね。