鞍馬寺の歴史は古く、770年の奈良時代に鑑真(がんじん)の高弟鑑禎上人が、この地に毘沙門天をお祀りしたことから始まったお寺です。
毘沙門天は、七福神の一柱です。
鑑禎上人は、夢で「山城国に霊山がある」というお告げから、山をさまよっていました。するとある山で宝の鞍を乗せた白い馬を見つけてすぐさま追いかけましたが、鑑禎上人は女鬼に襲われてしまいます。その時助けたのが毘沙門天で、毘沙門天の現れた場所こそが鞍馬山であり、鞍馬寺の始まりとなったところです。
鞍馬山は、牛若丸が修行のために預けられた場所としても有名で、牛若丸は鞍馬の天狗から兵術を学んだといわれています。
宇宙からやってきた?鞍馬の天狗
鞍馬寺には三位一体として 千手観音、 毘沙門天、 護法魔王尊 を『尊天(そんてん)』というご本尊として祀られております。
この中で護法魔王尊は、650万年前に金星から地球に降り立ったサナト・クマーラ(ヒンディー教の伝説の賢者)と同一視され、クマーラから鞍馬(くらま)になったといわれています。
牛若丸の教官は、大天狗であったといわれ、顔が赤く、鼻は大きい、背中に羽が生えている姿で、この大天狗こそが護法魔王尊であった、ということです。
これが『鞍馬の天狗は宇宙からやってきた』という云われです。
ご本尊は秘仏で、60年に1回丙虎の年にご開帳されます。
いちばん最近では1986年、次回は60年後の2046年です。
ちなみに「サナート・クマラ(SANAT KUMARA)」は「サタン・鞍馬(SATAN KURAMA)」のアナグラム(文字を入れ替えた暗号のようなもの)で、サタン(悪魔)の化身であるという説があります。
そんな鞍馬寺には、「日本でここだけ!」という宇宙と深いつながりがあるお祭りがあります。
毎年5月の満月の夜に行われる「五月満月祭(ウエサク祭と読みます)」。
五月満月祭は、同日、世界各地で行われるお祭りです!
かつては夜通し行われるお祭りでしたが、参加する人が増えた関係から、今は深夜で終わってしまうそうです。
これは友人の話ですが、以前参加した五月満月祭は曇っていて、時折小雨が降るというあいにくの天候だったそうです。クライマックスの時に、修験者の人が「ふんっ」と言って、棒のようなものを天にかざしました。
すると・・・。
急に雲が晴れてきて、満月が見えたそうです。
10数分後には満月は雲に隠れてしまいましたが、美しく神々しい満月を見た瞬間、宇宙とつながった感覚を感じたそうです。何とも言えない不思議な、神秘的な体験だったと興奮しながら話してくれました。
鞍馬寺のパワスポをピンポイントで紹介
鞍馬寺の中でも、とくにパワーのある場所をピンポイントでご紹介していきます。
由岐神社
義経が幼少のころの10年を過ごしたところといわれています。
スピリチュアルパワーに満たされた鞍馬山にある唯一の神社で、日本三大火祭り「鞍馬の火祭」が行われます。
「子供を抱いた狛犬」は日本でここだけで、安産・子授けのパワーがあると言われています。
もともと京都御所にあった霊験あらたかな神社ですので、そのパワーは折り紙付きです。
大杉
由岐神社の『大杉さん』として親しまれ、一心に願えば願いが叶うといわれているところです。
樹齢800年といわれ、願いが叶うパワースポットとして訪れる人が絶えません。
金剛床(こんごうしょ)
鞍馬寺本殿金堂前の広場にあります。
真ん中は六芒星になっており、ここに立つと宇宙とつながることができ、宇宙からのパワーをいただけるといわれています。
ちょうど三角の部分には宇宙のエネルギーが集中しており、そこに立つと宇宙そのものである御本尊の尊天と一体化することができるといわれています。
写真を撮るスポットではありませんよ(笑)。
金剛床に立つと、手や足がびりびりする感覚があるかもしれませんが、それが宇宙のエネルギーなのだそうです。
魔王殿
こちらは魔王尊が650万年前に降り立った場所で、鞍馬寺の中でも最もパワーのみなぎるところです。
中に入って手を合わせると、奥からぶわ~っと風が吹いてきました。
宇宙からの癒しのエネルギーを送る「レイキ」と呼ばれるヒーリング法は、臼井 甕男(うすい みかお)さんが魔王殿の前で瞑想し、高次元の存在より授かったと言われています。
今では世界中で使われるレイキ・ヒーリング法ですが、その発祥の地がこの魔王殿なのです。
鞍馬寺の御朱印はどこでもらう?
鞍馬寺本殿金堂の中に入ると、授与所があります。
こちらで初穂料300円で御朱印がいただけます。
鞍馬寺と貴船神社を結ぶ鞍馬山登山ルート
鞍馬から貴船神社まで、ハイキングコースのような山道が続いています。
鞍馬の仁王門から約2kmの道のりは、上り下りあり、階段あり、の健脚コースですが、澄んだ空気の中、自然を感じながらの道のりは、心も洗ってくれるような気持ちになります。
大きな天狗の面がお出迎えです。
仁王門で愛山費300円を納めます。
まっすぐな階段を上っていきます。緑と赤のコントラストがきれい。
義経が幼少期過ごした場所。願いを叶える大杉もあります。
金剛床に立って宇宙パワーをいただきましょう。本殿でのお参りも忘れずに!御朱印は本殿でいただくことができます。
与謝野晶子が鞍馬寺を詠んだ詩が碑となっています。
義経がここで修行したといわれるところ。
魔王殿で手を合わせ、宇宙のパワーをいただきましょう。ここから貴船まで約600mあります。
この橋を渡ると貴船です。
鞍馬寺アクセス
住所 | 〒601-1111 京都市左京区鞍馬本町1074 |
電話 | 075-741-2003 |
地図 | |
アクセス | ◆京都駅から電車 ⇒JR奈良線→「東福寺」京阪本線→「出町柳」叡山電鉄→「鞍馬」(約1時間10分)◆京都駅からバス ⇒京都バス「17系統・大原ゆき」から「出町柳駅前」下車→叡山電鉄で「鞍馬駅」 ⇒京都市バス「4系統・上賀茂神社ゆき」から「出町柳駅前」下車→叡山電鉄で「鞍馬駅」 |
駐車場 | 周辺の駐車場を利用 してください。
鞍馬駅前駐車場 (住所: 京都府京都市左京区鞍馬本町191) 料金:1日500円 収容台数:約20台 |
拝観時間 | 9:00~16:30 |
愛山費(拝観料) | 300円 |
HP | http://www.kuramadera.or.jp/ |
いかがでしたか?
鞍馬寺の参拝とともに、貴船神社にも足をのばしてみましょう。自然の中にパワーを感じられる素晴らしい一日になることでしょう。