右巻きと左巻きは同じではありません。
作用する力が逆に働くのをご存知ですか?
「力をかける」「締める」作用のある右回りと「ゆるめる」「やさしくする」作用のある左回りですが、今回は、陰陽の観点からその違いをみていきましょう。
右回りと左回りの持つ力の違いは?
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右回りと左回りの見分け方とは?
右回りと左回り、見分け方をご存知ですか?
そういわれると「どっちだっけ?」となってしまいがち。
実は簡単に見分ける方法があるんですよ。
まず、人差し指を中に入れて、両手を握ります。
そのとき左手の巻き方が左回り、右手の巻き方が右回りになります。
植物のツルがどちら回りか知りたい時は、
握った両手をツルの横に置いてみましょう。
右回りか左回りか、簡単にわかりますね。
[陰陽とは?
陰陽とは、中国の「易経」から派生したもので
「この世は『陽』と『陰』でできている」
という考え方です。
陽には、プラス、男、前進、明るい、温かい、夏など
陰には、マイナス、女、後進、暗い、冷たい、冬など
相反するもので形成されています。
この考え方は、聖徳太子の時代に中国から日本に伝わったといわれています。
陰陽はどちらかが欠けてしまうとバランスがくずれてしまいます。
陰か陽か、どちらかが良いとか悪いとかでなく、どちらも必要なものなのです。
そしてバランスがとれていることが大切です。
日本伝統の着物の帯は右回り?左回り?
成人式や結婚式、卒業式など最近では着物を着る機会も少ないですが、着物の帯は右回りですか?左回りですか?
ちょっと思い出してみてください。
実は、公家や貴族は右、武家は左なんですよ。
ちなみに袖に手を通すのも袴に足を踏み込むのも公家は右、武家は左を先にするそうです。
着物も右前を正しい様式として、左前を避けます。
例外としては
武家が切腹の際に着る水裃は右。
死者の旅装束は左前となります。
公家が右で武士が左の理由とは?
着物の帯が、公家は右回りで武家が左回りというのは、宮廷装束の着付けを伝える衣紋道の作法によるものです。
もっと奥深いところで理由を探っていくと
陰陽道にその答えがあるようです。
陰陽道では右回りが「陰」、左回りが「陽」と考えられます。
天地でいうと
天が「左回り」、地が「右回り」です。
また左回りが「攻」、右回りは「守」。
武家だからこそ「攻」の左回りなのでしょう。
現代でも攻めに徹するスポーツである陸上トラックや野球などは左回りです。
右回りと左回りの力については
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着物を着る機会があれば、「攻」の左巻きではなく、ちょっとこだわって「利他の心」を表す右巻きで帯をまいてはいかがでしょうか?
同席される方とのコミュニケーションがきっとうまくいって、良い場となるでしょう。
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